毒親育ちの子どものほとんどは、マインドコントロールされて育つので、自分の親が毒親だと気づかないままであることも多いものです。
しかしある程度の年齢になった時に自分の育った家庭や親が何かおかしいと感じ、親が毒親だと知った時その影響から解放されるために逃げたい、絶縁したいと強く願うことがあります。
- 「なんとかして毒親と絶縁し、現在の住所を隠し通す方法はないか?」
- 「家を出て毒親から逃げたいけれど、その後が心配。」
- 「毒親と絶縁したいと思っているがそのためにはどうすれば良いのか?」
そう悩んでいる方も少なくないはずです。
私は毒親と絶縁したので、その経験から毒親との絶縁を成功させるための具体的な方法とその後どうなったか?という点について今回は書きたいと思います。
目次
毒親との絶縁を成功させるには、何より○○が大切!
まず毒親との絶縁には断固たる決意が必要不可欠です。
なぜなら、絶縁に失敗する次のようなケースがあるからです。
毒親との楽しかった思い出によって、情に流され決意できない
毒親に育てられた子どもにとって、親との絶縁にはかなりの勇気と強い意志が必要です。私にとっても絶縁は、並大抵の覚悟でできるようなものではありませんでした。
しかし、ある時毒親について調べていたところ、ハッとさせられたこんな言葉に出会ったのです。
「凶悪犯でもたまには野良猫に餌を与えるかもしれない。だからと言ってその人がしたことが許されますか?」
確かに私には両親との楽しい思い出もありました。
しかし、それは両親との思い出全体の1割程度のことでした。私は冷静に幼少期から自分が親にされてきたことについて、考えました。
両親が私にしてきた9割のことは、果たして正しかっただろうかと。
そして、もし私にしたのと同じことを、両親が他人にしたならとっくに訴えられ、犯罪行為として警察に逮捕されているはずなのに…相手が我が子だというだけで許されてきたということに気づきました。
そして両親から受けた虐待、暴力、過干渉などが原因でメンタル疾患を発症したり、社会で上手くやっていけなかったり多くの点で私の人生に毒となり続けていることを考えました。
このままでは一生毒親の呪縛から逃れることができないばかりか、普通の人と同じような幸せや日常生活さえ得られないことが分かったのです。
ほんの少し…気まぐれのような親の正しい行いにより、すべてを許していいわけがありません。
絶縁しようと行動したものの、メールや電話、転居先に親が来ることにより説得、あるいは強制的に連れ戻される
毒親はどのような形であれ、子どもに依存しています。
絶縁しようとすれば必死で抵抗してくるでしょう。私の両親もあの手この手で私の居場所や連絡先を知ろうとし、私は最後まで圧力に屈することはありませんでした。
親戚、兄弟を使って戻ってくるように説得
事情を知らない親戚や兄弟は良かれと思って(あるいは毒親が子どもが悪いかのように吹聴。)説得してくるかもしれません。
ですから、断固とした決意が必要なのです。
それでは、毒親と絶縁するにあたってどんな準備が必要なのでしょうか。次にその点を書きます。
毒親との絶縁を実行する前にすべき3つのこと
当然ですが、毒親と絶縁するならすべての点において、もう親に頼ることはできないのできちんと計画を立てましょう。
貯金
毒親によって本当に悩まされていた時、いつも相談にのってくれていた友達のお母さんによく「あなたの親は誰が見ても異常だからこれ以上苦しめられたくないなら、経済的に独立しなさい。」と言われていました。
その時はまだ仕送りを受けていて、その言葉の意味を理解するには至りませんでしたが、本気で毒親から絶縁することになった時その言葉が真実だと知りました。
親のすねをかじっていては、絶縁など絶対にできません。
引っ越しや、新生活にはお金がかかりますから、きちんと貯金しましょう。
そして、安定した収入が得られるように努力しましょう。
感情的になって行動しない
怒りにまかせ家を飛び出したり、失踪したりしないようにしましょう。
行方不明になった、事件に巻き込まれたかもしれないと、捜索願を出されたら計画が失敗するだけでなく、関係のない人にも迷惑をかけてしまいます。
引っ越し先はできれば地元は避け、どこかで毒親に再開したり友達に会って、居場所を伝えられたりしない距離の場所を選びましょう。
きちんと意思表示
絶縁するとはっきり意思表示をしましょう。もし直接伝えることができないのなら、新しい住まいに引っ越してから文章や電話によって伝えることができるかもしれません。
私は引っ越してから電話で絶縁することとその根拠を両親に言い渡し、今後ストーカー行為を続けるなら法的な手段も辞さないと伝えました。
もし身の危険があるのなら、警察に相談したり住民票の閲覧制限をしたりすることもできます。
毒親と絶縁するにはその後のことも考え、計画しなくてはならないのです。
最後に、意思表示という点で欠かせないことをお伝えします。
住所を教えないだけでは毒親の呪縛からは逃れられない!?
連絡手段を断つ
どれほど毒親と物理的な距離を置いても電話やメール、SNSによって繋がっているなら束縛から逃れることは不可能です。
私の親は、飛行機で移動する距離の場所に引っ越しても、毎日行動を把握しようと電話で支配してきました。出なければ100回でも着信の嵐です…。
絶縁を言い渡したなら、着信拒否をしメールアドレスを変えるなど一切の連絡手段を経ちましょう。
周囲の協力も不可欠です。
私は職場の緊急連絡先にすべてを伝えた信頼できる親戚を記入し、新しい連絡先を知っている人にも事情を伝え協力してもらいました。
結婚を期に毒親と絶縁し数年が経ちます。
最初は何とかして私の住所や連絡先を知ろうと両親は躍起になっていましたが、数か月間が過ぎると私の決意が固いことを知り諦めました。
不思議なことですが、毒親と絶縁してからそれまで壁にぶち当たってばかりの人生だったのに、急に仕事や人間関係など物事がうまくいくようになりました。
まとめ
- 毒親との絶縁には断固たる決意が必要。
- 絶縁を実行する前には、計画をきちんと立て経済的に独立、転居先を選ぶ点でも冷静に行動する。絶縁すると意思表示。
- 毒親と物理的距離を置くだけでは、不十分。連絡手段を断つ。
毒親と絶縁することは、私にとって大きな賭けであり、とても勇気の要ることでした。
しかし、どのような家庭に育っても親は、いつまでもいるわけではありません。
私の親は、たまたま親として適切でなかったので、人よりほんの少し独立が早かったと考えるようにしました。
寂しいと思ったことは一度もありませんが、これで良かったのかな?と思う時もあります。
しかし、後悔したことは全くありません。
誰かに支配されている人生でなく、自分の足で歩んでいるので生きているという実感があり、幸せや喜びを以前よりずっとずっと感じられるようになりました!